スマートエナジーサービスなど、メガソーラー効率点検、ドローン・AI活用、作業時間5分の1に。

太陽光発電コンサルティングのスマートエナジーサービス(さいたま市)などは、大規模太陽光発電施設(メガソーラー)の点検作業を効率化するシステムを開発した。ドローン(小型無人機)で撮影したパネルの動画を人工知能(AI)で解析。汚れやキズを調べ故障を予防する。作業時間を従来の5分の1以下に短縮できるサービスとして9月にシステムの運用を開始。初年度に100施設の受注を目指す。
新たな設備故障の解析システム「えーぞー」は、土木資材販売の日本ランテック(東京・新宿)や再生可能エネルギー設備設計・施工の三平商会(東京・中央)、施設保守のスマートエナジー(東京・中央)と共同開発した。
点検の際はドローンを飛ばして映像を撮影し、サーバーに映像データをアップロードする。サーバーではAIの画像認識技術を使い、動画から汚れやキズのある部分を解析。動画をつなぎ合わせて俯瞰図(ふかんず)を作り、不具合が予想される箇所に印をつけ、報告書を作成する。
高圧のメガソーラーは、年2回以上の法定点検が必要とされる。また、日本電機工業会などのガイドラインでは毎月1回以上の点検を推奨している。
太陽光パネルは排ガスや鳥のフン、花粉などで汚れることが多く、汚れを放置すると配線がショートする原因にもなる。作業員がパネルの間を歩いて目視で点検する従来の手法では、見落としが問題になっている。
最近ではショートした部分が熱くなる現象を利用し、ドローンを飛ばして温度を感知するカメラで撮影する方法もあるが、故障前に発見するのが難しい。ドローンで静止画を撮影する方法でも、2メガワットの発電所では写真が約8000枚に上り、解析に2人の作業員で2~3日かかる。新サービスでは撮影などの現場での作業は4時間半~5時間で済み、報告書は1週間以内に作成できる。
また、新サービスでは顧客がメガソーラーの発電量を提供すると、類似施設の発電実績などを参考に、将来の発電量を予測することもできる。
えーぞーを使った点検サービスの営業は日本ランテックとスマートエナジーが担当する。費用は1メガワットあたり25~30万円と、ドローンを飛ばして静止画で解析する従来手法に比べて4分の1~5分の1になる見通し。
再生エネの固定価格買い取り制度が2012年に導入されて6年がたち、故障する太陽光パネルが増えている。点検で故障の可能性が高いパネルを見つけるなど、保守の需要が高まっている。
スマートエナジーサービスは12年の創業で、太陽光発電施設の立地選定や事業計画の支援、省エネ対策の提案などを手掛けている。他社に先駆けて水上設置型のメガソーラー施設を手掛けるなど、再生エネの幅広い分野で実績がある。

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