ドローン保険に安全割引、飛行経路・距離に応じ料金設定、東京海上、運行管理システムを活用。

東京海上日動火災保険は2018年度にもドローン(小型無人機)の運航データを保険料に反映した商品を開発する。

人が操縦しない自律飛行型のドローンを対象に、飛行経路や距離に応じて保険料を割引できる仕組みを導入する。

自動車保険で進んでいるデータ活用の流れが航空分野にも広がれば、産業用ドローンのさらなる普及につながる可能性がある。

東京海上など損害保険大手各社はドローン向けの保険を提供している。

ドローンの機体が壊れたときの修理費や、落下して人にケガをさせたり建物を壊したりした際の損害賠償費用を補償する。

保険料は機体価格などに応じて設定している。

新たな仕組みでは、ドローンの個別の飛行経路や距離、稼働時間などのデータをもとに保険料を算出する。

山間部など無人地帯なら事故リスクが小さく保険料が安くなるケースもある。

一方、人口の多い地域を長時間飛ばせば保険料が高くなる可能性もある。

データの収集にはドローンの自律飛行をつかさどる運行管理システム(UTM)を活用する。

国内の複数のUTM事業者と連携し、事故リスクなどを予測する。

東京海上は一定規模のデータを蓄積し分析精度を高めたうえで、18年度中の商品化をめざす。
国土交通省の定義ではドローンの技術は4段階に分かれる。

人が操縦するのがレベル1。

レベル2以上は飛行経路などを設定するだけで自律飛行し、人は操縦に関与しない。

現在はレベル2~3の段階で、2020年ごろには都市部など有人地帯を目視に頼らずに飛ぶレベル4が登場するとみられている。

自律飛行型のドローンが普及すれば、工事現場の測量や農作物の生育管理などにとどまらず、離島や山間部への荷物の配送にも本格的に使えるようになる。

ただ、飛行する機体が増えれば、落下事故などの危険度も高まる。

保険による補償制度が整えば、ドローンを活用しようという企業もさらに増える。

インプレス総合研究所によると17年度のドローン関連ビジネスの国内市場規模は約500億円という。

24年度には7倍超の約3700億円に膨らむとみており、農薬散布や土木測量などのサービスが成長する見通しだ。

一方で自動運転車と同様にドローンの自律飛行を巡っては課題も山積している。

落下事故が起きた際に、所有者やメーカーなどだれが責任を持つのか。

また、事故原因をどう特定するかといった議論はこれからだ。

ドローン普及に取り組む日本UAS産業振興協議会の熊田知之事務局長は「機体やシステムの整備など運航事業者の責任が一段と問われる」という。

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