農業ドローンで水稲の育成チェック

農業ドローンで水稲の育成チェック

農業用ドローン(小型無人機)のナイルワークス(東京・渋谷)はINCJ(旧産業革新機構)や住友化学などから約16億円を調達した。農薬をまくだけでなく、水稲の生育状況を把握する自動飛行のドローンを開発し、2019年は100機を販売する計画だ。柳下洋社長に今後の成長戦略を聞いた。
――調達資金の用途は。
「水稲以外の穀物の生育に使えるドローンの研究開発を進める。まず小麦と大豆向けのドローンを開発する。作物によって葉の付き方や農薬の種類が異なるため、新たに作る必要がある。研究開発に3年ほどかかると見ており、その後に別の作物にも取りかかる」
「海外展開も始める。アジアのコメ作りが盛んな地域に今後販売を広げる。国内市場では2~3万機を販売すればそれ以上売るのは難しい。ただインドでは日本の50倍、中国では100倍もの市場がある。現在は販売を任せる提携先を絞り込んでいるところだ」
――VAIO(長野県安曇野市)と組んで機体の量産を始めます。
「18年は十数の試験機のみ販売した。19年は100機を販売する。通信に携帯電話の通信網を使うのが特徴だ。従来電波法で認められていなかったが、実用化試験として使えるよう総務省と話を進めている。カメラや操縦システムなどドローン全体が安定してネットにつながる。当社からも集中管理でき、保守点検を効率化できる」
「当初は住友商事や全農など出資元の4社を通じて農家に販売する。売り切りかレンタルかといった販売方法や、実際の価格は各販売店が決める。1機の参考価格は550万円程度だ。30ヘクタール以上の農地面積の農家では、作業の効率化や農薬散布の減少などで2年で元が取れると説明している」
――他社の農業用ドローンとの違いは何ですか。
「農薬をまくだけの農業用ドローンが多いなか、当社では生育監視ができるのが強みだ。必要な農薬や肥料の量をドローンを使って判断できることが付加価値を生む。カメラの映像から稲の病気を検出したり、窒素肥料がどれくらい必要かを判断したりする精度を高めてきた。コメ収穫量の予測でも、誤差5%以下の精度を目指している」
「農薬散布でも特徴がある。機体のプロペラは2枚組で、それぞれ逆方向に回転して真下に気流を起こす。気流で農薬が根元まで届き、余分な農薬の飛散を防いでいる。完全自動飛行で、飛行速度によって農薬の散布量を調整し、田んぼの面積に合わせて飛行経路を自動で設定する」
――今後の目標は。
「20年は500機、21年には2000機を販売する計画。IPO(新規株式公開)は資金調達の一手段だと考えている。事業拡大で3~4年後に100億~200億円規模の資金が必要になるため、上場できるように準備は進めている」
ナイルワークスはシリアルアントレプレナー(連続起業家)の柳下洋社長が起こした3社目の会社だ。柳下社長自らも強みを持つソフトウエア開発力を生かし、ドローンの飛行制御や稲の生育診断をするプログラムを磨いてきた。ホンダなど大手メーカー出身でものづくりに通じる技術者も集まり、機体の量産化までこぎ着けた。
市場が大きいだけに競争の激化も予想される。インプレスによると農業用のドローン市場規模は2019年度に280億円と見込まれ、ドローンの産業用途別で最大だ。先端技術を活用した「スマート農業」を国が後押ししていることもあり、エンルート(埼玉県朝霞市)や中国DJIなど他社も農業用ドローンの販売数を伸ばしている。
こうしたなか、柳下社長は「性能が違うため、他のメーカーを競合と考えたことはない」と自信を見せる。ただ機能性に優れる分、ナイルワークスのドローン1機の価格は農家にとって決して安くはない。販売店と連携して必要な時期に機体を貸し出すなど、普及に向けては販売モデルの構築も重要になりそうだ。

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