安心、AI×ドローン 防犯に死角無し

安心、AI×ドローン 防犯に死角無し

警備や建設現場の管理、物資の配送などで、ドローン(小型無人機)の活躍の場が広がっている。上空から映像を用い、人の目では難しい高所や広い範囲の確認が容易になるだけでない。人工知能(AI)を組み合わせ、カメラでとらえたものを認識したり、自動で追尾したりできる。2020年の東京五輪など大型のイベントでも警備などで力を発揮しそうだ。
セコムはKDDIなどと組み、レジャー施設で複数のドローンを使った警備の実証実験を実施した。高い高度から広範囲を見渡す機体、それにあわせて低い高度で巡回する機体を同時に飛ばす。ドローンを管理するシステムから飛行状況や撮影した画像の確認ができる。不審者を見つけたら、地上で待機する警備員が現場に駆けつけるといった活用ができそうだ。
セコムのドローンの次世代機は高性能カメラを搭載し、AIを用いて画像から不審者を特定できるようにする。AIのプログラムに事前に特徴を学習させておくと、人か動物かを区別したり、監視対象の車かどうかを判断したりでき、自動で追尾することも可能になる。対象物の認識のため搭載するプロセッサーの処理能力も大幅に高める。
三井不動産は建設現場をドローンで空撮し、進捗管理や計測などに活用する取り組みを進める。東京・日本橋のビル建設現場ではドローンが地上100メートルまで上昇して、現場を回って写真を撮影した。3次元(3D)データを作り上げた。
西日本豪雨をはじめとする自然災害の現場でもドローンの活用が進みつつある。地上からは近づけない危険箇所を上空から撮影することで被害状況がわかり、安全対策や復興計画の策定に貢献した。損害保険大手は迅速に保険金を支払えるよう、損害調査にドローンを採用した。
物資の配送でもドローンの活用が動き始めている。日本郵政グループの日本郵便は11月、福島県の郵便局間の荷物をドローンで輸送する取り組みを始めた。機体は全地球測位システム(GPS)を活用し、自律飛行する。人口減少が加速する山間部や過疎地の輸送の効率化や人件費の抑制につなげられる可能性がある。
国土交通省は9月、人の目が届かなくなる場所でもドローンが飛べるよう、航空法に基づく飛行承認の許可要領を改定した。人が立ち入る可能性の低い山間部の飛行など条件はあるが、機体を監視する補助者がいなくても目視外の範囲を飛べるようになった。ルールや環境整備などの面でまだまだ制約があるものの、ドローンが社会を支えるインフラのひとつとして飛躍する。

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