ドローン搭載小型ロボ 狭い所も高所も点検 産総研 地震の被害調査向け開発

ドローン搭載小型ロボ 狭い所も高所も点検 産総研 地震の被害調査向け開発

産業技術総合研究所の神村明哉研究グループ長らは、地震の発生後に建物やプラントに異常がないかを点検する小型ロボットを開発した。家屋の密集地や配管の並ぶ化学プラントの隙間に入り込み、周囲の壁に入ったひび割れの状況をその場で解析する。必要に応じて本体からひものついたドローンを飛ばし、高所も確認できる。2020年ごろの実用化を目指す。
地震の発生後には、建物の床下や建物密集地のビルの間、配管が並ぶプラントの隙間などに人が立ち入るのは危険が伴う。開発したロボットはこうした場所に投入し、壁の被災状況を調べる用途を想定している。
ロボットの大きさは幅が29センチメートル、奥行き45センチ、高さ12センチ。1対の走行用ベルトを使って移動する。取っ手のようにみえる腕を支えにすることでロボット本体を高く持ち上げ、最大18センチの段差を乗り越えられる。
無線でノートパソコンとつながっており、人が建物の外などからテレビゲーム用のコントローラーで遠隔操縦する。搭載したライトで光をあてながら外から見えにくい壁の様子を撮影できる。
データはパソコンを介して自動でサーバーに送る。サーバー上でひび割れの状況を人工知能(AI)技術の深層学習を使い判定し、判定結果をすぐに作業者のノートパソコンに伝える仕組みだ。
ロボットの背面に手のひらサイズのドローンを搭載しており、ロボット本体と同じコントローラーで操縦する。高い場所もドローンのカメラで確認できる。ドローンには長さ2メートルのひもがついており、着陸時にはロボットがひもを手繰り寄せることで必ずロボットの背面に戻るようにした。
ロボットはバッテリー駆動で3~4時間連続して動かせる。ドローンを連続して飛ばせる時間は10分強と短く、今後改良を検討している。プラントのメンテナンスなどで実証実験を重ね、早期の実用化にこぎつけたい考えだ。

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