川畑建設 土木工事 ICTで効率化 ドローンや半自動建機 工期短縮・人手不足に対応

川畑建設 土木工事 ICTで効率化 ドローンや半自動建機 工期短縮・人手不足に対応

土木会社の川畑建設(山口県光市)は事業の全面的なICT(情報通信技術)化に乗り出す。5年内に重機をICT対応建機に切り替えるほか、設計部門を分社化してドローンなどを使う3次元測量・データ加工の企業として独自に事業展開する。土木工事の利益率向上と新規事業開拓で生き残りを図る。
3年前から1億円前後を投資して建機のICT化に取り組んできたが、一定の成果が出たとして全面転換を進める。このほど県の支援中小企業として認定され、日本政策金融公庫と山口銀行から融資枠を得た。15台ある建機のうちショベルカー2台を改良、2台を新規導入しているが、ブルドーザーやクローラーダンプを含めて順次ICT建機に切り替えていく。
土木工事や災害復旧現場で必要な3次元測量、設計、図面作製などの作業やデータ加工は8月に設立したサーデック(同)に移管し、外注を含めた新規事業として展開する。工事現場の測量のほか建築物の3次元データ化などを手掛ける。将来は土木事業と同程度の売り上げ規模を目指す。
初年度は3人でスタート、売上高は3000万円程度を見込む。現在、測量や図面作製を内製化するため、ドローン2台とレーザースキャナー測定器1台を導入している。今後は3000万円を投資して機材を充実させるほか、技術者の新規採用も行う。
土木工事のICT化は国が推進している構想で、工事図面や完成検査を3次元データで行い、ICT対応の建機を使うことで作業が効率化し、工期の短縮が見込めるメリットがある。川畑建設では年10件程度の工事でICT建機を使い、工期を10~15%短縮、利益率も最大15%改善できたという。
ICT工事では、まずドローンやレーザー測量で現場の状況を3次元モデル化する。データをもとに施工図面や計画を策定し、除去する土の部分や量などを計算する。そのデータをICT建機に送り、タブレットに表示される通りに作業するという手法をとる。半自動て作業が指示されるため無駄を省けるうえ、熟練技能に頼る必要もなくなる。特に検査工程の期間については従来に比べ5分の1になるという。
川畑大樹専務は「ICT化は人手不足と技能者の退職に対処する狙いもある」としている。土木建築業界を敬遠しがちな若者や女性の雇用にもつながると期待している。
川畑建設は1993年創業で、公共事業の土木工事を中心に受注し、18年6月期の売上高は約5億2000万円。3年後をめどに、川畑克巳社長から大樹専務への事業承継を計画している。

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