安全な街へ英知結集――未来の安心に挑む、ドローン、情報共有・避難誘導に

災害時の情報収集や避難誘導にドローン(小型無人機)を活用できないか検討が進んでいる。損害保険ジャパン日本興亜や工学院大学、東京都新宿区などが参加する「チーム・新宿」は、2017年12月に新宿西口で実証実験に取り組んだ。ドローンが撮影した映像を送信し、参加者に音声で情報提供をした。今後も実験を継続して防災に役立てる。
チーム・新宿には3者のほかにSOMPOリスケアマネジメントやシステム開発の理経が参加する。大規模地震を見据えた地域連携の訓練に取り組むなかで、災害発生直後の情報収集や円滑な誘導のための情報発信などが課題として浮上。解決のためにドローン活用の検討を始めた。
実験は17年2月に続いて2度目になる。前回は強い風が吹き電波状態が悪い高層ビル群のなかでドローンが安定して飛行できるか、撮影した画像を送信できるかなどを検証した。2度目となる今回は一歩進めて、ドローンの映像に基づいた情報共有と避難誘導ができるかを検証した。
新宿中央公園でドローンを飛行させて映像を送信。約550メートル離れた工学院大学でリアルタイムに映像を分析し、音声で避難者に情報を伝達した。ドローンが撮影した映像は複数の拠点で共有した。実験はおおむね成功したが、音声が一部途切れて聞こえにくくなる場面があったため、今後の実験に向けて改善していく。
実験に必要な機材や人員などはメンバーが持ち寄っている。このうちドローンなどの必要機材や機材運営要員を提供するのは、自動車保険の損害調査などでドローンを活用する損害保険ジャパン日本興亜である。このほか理経はドローン撮影の画像データ配信と音声伝達のための無線インフラなどを提供した。
損害保険ジャパン日本興亜は災害時にもドローンを活用している。ドローンを飛ばして被害状況を調査することで迅速な保険金の支払いに役立てている。甚大な被害をもたらした台風7号による「平成30年7月豪雨」では7月7日以降に和歌山県や岡山県、愛媛県、広島県で調査を実施した。
こうした日常の業務で活用してきた技術や知恵などを各社が結集して、新宿の防災に役立てていく。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。